よく聞く言葉で、あまり実態がわからない言葉の一つグレーゾーン金利。
それもそのはず、現行法では、グレーゾーン金利は存在しない。
グレーゾーン金利は、以前『利息制限法』『貸金業法』『出資法』のそれぞれの絡み合いで存在していた、貸付金利の範囲のことだ。
グレーゾーン金利とは
グレーゾーン金利とは利息制限法に定める上限金利を超え、出資法に定める上限金利に満たない金利帯のこと。
2010年6月8日の出資法の改正までの間に存在した。
利息制限法の上限金利は年間20%、出資法では年29.2%(うるう年には年29.28%、1日当たり0.08%)未満が貸付金利の上限であり、この、利息制限法と出資法の間の貸付金利帯。
法改正以前は、返還請求ができないことが定められていた。
で、良く『過払い金請求』って話も聞くが、この、過払い金が、グレーゾーン金利と密接に関係している。
グレーゾーン金利の問題は払った金利が元本に相当するかどうか
グレーゾーン金利の金利は、当然利息制限法の上限金利より高い金利が設定されているわけだが、そうかといって、違法ではなく、『返還請求ができない』ということが明記されていた。
違法でない・返還請求できないとなれば、過払い請求などありえないんじゃない?
と考えそうだが・・・。
問題は、払った金利が元本に相当するかどうかという点。
法改正以前の貸し金業者側の主張は『グレーゾーン金利は、元本に充当しない』というもの。
裁判所の判決例などでは『グレーゾーン金利の金利は、元本の補填として認められる』という判例がおおく出ている。
利息制限法を超える金利部分が、元本の支払いに当てられていた場合、元本が減るので、本来なら利息(金利)も減る。
業者が主張するまま、金利を払い続けていた人の中には、元本がすでに無くなっているにもかかわらず、金利を払い続けていた人もいるわけ。
元本が残っていたとしても、グレーゾーン金利の払い込みで、大幅に借り入れが減っていたりする。
ここで、金利を多く支払っていた人に「過払い金がある」という状況が発生する。
ま、ごく簡単に言えば、そんな話になる。
とはいえ、実際のケースは、さまざまで・・・。
いろいろと面倒な問題もはらんでいるようだ。
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