株の配当金も確定申告するとお金が戻ってくるかもしれない。
一般に配当金は「所得税7%+住民税3%」が源泉徴収された上で株主に支払われる。
所得によっては、確定申告することで源泉徴収された所得税と住民税が還付されることもある。
株の配当を確定申告する場合、方法としては2つ。
「配当控除」と株や投資信託の損失と利益を通算する「損益通算」の二つ。
配当控除
配当控除を選択する場合、確定申告で総合課税を選ぶ。
配当控除とは何か?
配当金を受け取るときには、配当金の10%(所得税7%+住民税3%)がすでに差し引かれている。
例えば
10万円の配当が出ていたら、そのうちの1万円が税金で引かれている。
この「支払った分の税金を軽くしましょう」という措置が『配当控除』。
配当控除率は、納税者の課税される総所得金額によって変わる。
所得税に対する配当控除の率
- 課税総所得金額が1000万円以下…控除率 10%
- 課税総所得金額が1000万円以上…控除率 5%
住民税に対する配当控除の率
- 課税総所得金額が1000万円以下…控除率 2.8%
- 課税総所得金額が1000万円以上…控除率 1.4%
配当控除(総合課税)で得する人
- 配当を入れた課税所得が330万円以下の人
- 配偶者控除などの適用を受けている人で、配当以外に所得がなく(専業主婦など)、株の利益や配当所得などの合計が38万円以下の人
配当控除(総合課税)で損する人
- 配当を入れた課税所得が330万円以上の人
- 配偶者控除などの適用を受けている人で、配当以外に所得がなく(専業主婦など)、株の利益や配当所得などが38万円以上の人(扶養から外れてしまう。)
株や投資信託の損失と損益通算する場合
- 確定申告で申告分離課税を選ぶ。
- 税率…一律10%(2014年からは20%)
損益通算(申告分離課税)で得をする人
- 株やETF、株式投信による売却損がある人
*FXの売却損は雑所得になるので、株の配当とは損益通算ができない。
損益通算(申告分離課税)で損する人
- 配偶者控除などの適用を受けている人で、株の利益や配当所得などが38万円以上の人(扶養から外れてしまう)。
損益通算と配当控除はどちらか一方しか使うことができない
損益通算と配当控除は両方使うことはできない。
損益通算か配当控除、どちらかの方法を選ぶことになる。
また、もともと源泉徴収されているので、確定申告すると損になる人は、あえて確定申告する必要は無い。
ちなみに最近では、確定申告しないでも配当金と株などの損益を通算する方法もある。
この場合は、証券会社で手続きが必要。
コメント