税金を過払いしていたらいくら還ってくるか?埼玉県固定資産税過徴収

 埼玉県で固定資産税が間違ってたくさんとられていた(過徴収)。

 しかも、27年間。

 夫婦は、住んでいた家を手放したという話、2.3日まえにしきりにTV放送されていた。

 市から戻ってきたのは20年前の94年までさかのぼって取り過ぎた延滞金など計約240万円。

 国家賠償法なども最大限適用して240万円。

 市からの請求額は約800万円以上でそのため家を手放したとかいう話だが、240万円しか戻ってこなかったそうだ。

 なぜ?27年分でなく、20年分なんだろう。

 問題は税金の時効にある。

固定資産税などをたくさん払っていた場合の時効

1、通常税金の過払いは5年を経過すると返還手段が無い

 地方税の賦課決定に誤りがあるが無効でない場合、課税庁がこれを是正するためには、減額の賦課決定により税額を減額し、納付があった 場合は減額分を還付する措置を取る必要がある。

 ただし、法定納期限の翌日から5年を経過する修正減額を行うことができない。
 (地方税法17条の5)。

 賦課決定に誤りがあり、課税庁もこれに気付かず5年を経過すると、税額の誤りを是正する方法がなく、過誤納金分を還付することができ ない。

2、重大かつ明白な瑕疵があり無効の場合、賦課決定は最初から存在しないと同様であるので、その賦課決定により納付した税額は、誤納金 として還付されることとなる。

 しかし、過誤納金の還付請求権について、地方税法は、「その請求をすることができる日から5年を経過したときは、時効により消滅す る。」と定めている。
 (地方税法18条の3第1項)。

 請求できる日とは、無効の賦課処分に基づき納付した場合は、納付のあった日とされている。

 賦課決定が無効の場合、税金の納付から5年を経過した場合は、消滅時効により過払いの税金の請求権は消滅し、やはり還付はできない。

国家賠償請求

 この夫婦の場合、国家賠償請求を使って、過払い分の税金を返還したとのこと。

 では、国家賠償請求についてみてみよう。

国家賠償請求とは何か?

  「国または公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によって違法に他人に損害を加えたとき は、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。」
 (国家賠償法1条)

 というのが国家賠償請求。

税金の過払いは国家賠償請求でどこまで保障される?

 国家賠償請求権の時効は損害及び加害者を知った時から3年。

 不法行為のときから20年とされている。

 税金過払いが国家賠償請求の対象になった場合、5年経過後に誤課税を知った納税者の救済も可能となる。

 でも結局は、20年分が限度ということ。

 このケースの場合、27年分の過払い税金が20年分しか返還されていないのは、この国家賠償請求の規定のせいだろう。

国家賠償請求の金額

 国家賠償請求の保障金額には幅がある。

 誤認逮捕の場合などの国家賠償請求の金額が、1日1,000円以上12,500円以下。

 税金の過払いの場合はどうなるんだろう?

 計算してみると240万円÷20年=月12万円。

 一日、約329円なり。

 しかし、もし、国家賠償請求の保障日数の制限が無かったとしても390万円くらいしか還ってこない計算。

 なんだか、納得できない金額ではある。

スポンサーリンク

シェアする

フォローする