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国債・公社債の税金はどうなっている?

国債・公社債・債券 税金について知ろう
国債・公社債・債券

 債券(国債・公社債)の税金についてちょっとお勉強。

 債券にかかわる税金は、源泉分離税・総合課税・分離課税および、償還差益に関する課税といろいろな課税方式がある様子。

 それぞれ、どんなものか、どのような場合に適応されるか見てみよう。

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源泉分離課税と債券

 一般的な債券は源泉分離課税。

 割引債は発行時に源泉分離課税。

一般的な債券

 一般的な債券(国債・公社債)は、一律20%(所得税15%、住民税5%)の税金が課られる。

 利子支払い時に自動的に税金が差し引かれるということ。

 外国債券の場合は、外国でも源泉徴収されているので、外国での課税分と合わせて20%になるように課税額が調整される。

 基本的に確定申告の必要はなし。

 ただし、株などで損失が出た場合、分離課税で確定申告すると株の損と利子を相殺できる。

*2013年1月1日から2037年12月31日までの25年間の源泉課税額は利子の20.315%。

割引債の場合

 割引債の償還差益(発行価格と額面価格の差額)は18%の税率で発行時に源泉分離課税される。

総合課税となる債券

 総合課税となる債券もある。

・世界銀行債(国際復興開発銀行債)等国際機関が発行する円貨建て外債(デュアル・カレンシー債を含む)。
・発行済み債券を中途購入した場合

 発行済み債券を償還差益額面価格より低い価格で購入した利付債の償還差益は、利子所得ではなく雑所得として総合課税となる。

・債券が満期を迎えて受け取った金額が、購入額よりも多かった場合

 債券が満期を迎えて受け取った金額が、購入額よりも多かった場合で給与収入が2,000万円以下など年末調整で納税が完了する一定の給与所得者で、給与所得および退職所得以外の所得の合計額が20万円以下の人は、所得税についての確定申告が不要(住民税は申告が必要)。

債券の譲渡益(キャピタルゲイン)に対する税金

債券の譲渡益(売却益)は原則非課税。
低クーポン債やゼロクーポン債の場合は、譲渡所得として総合課税されるため、確定申告が必要。

 保有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得、5年を超す場合は長期譲渡所得になる。

新株予約権付社債(転換社債、ワラント債)の譲渡益は株式等の譲渡所得とみなされ、申告分離課税の対象となる。

  証券会社の口座を源泉徴収ありの特定口座にしてある場合は確定申告が不要。

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非課税制度もあるよ

 障害者、母子年金受給者の場合、遺族年金や寡婦年金を受けている妻などには非課税制度が適応される。

 この非課税制度には、少額貯蓄非課税制度(マル優制度)と、少額公債特別非課税制度(特別マル優)というのがある。

 債権の場合、少額公債特別非課税制度(特別マル優)が適応される。

特別マル優制度

 特別マル優制度は、国債と公募地方債だけに適用される。

 非課税限度額は、合計350万円まで。

 新特別マル優制度を利用するには「非課税貯蓄申告書」「特別非課税貯蓄申告書」という書類の提出が必要。

 「非課税貯蓄申告書」「特別非課税貯蓄申告書」の提出時、身体障害者手帳や年金証書・個人番号カード等の確認書類を提示する必要がある。

「特別非課税貯蓄申告書」

 「特別非課税貯蓄申告書」は国債や地方債を最初に購入する日までに 証券業者や金融機関の営業所等の販売機関を経由して税務署長に提出する。

「特別非課税貯蓄申込書」

 「特別非課税貯蓄申込書」は原則として債券の購入の都度、証券業者や金融機関の営業所等の販売機関に提出する。

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