国民年金・厚生年金というと高齢になってリタイヤした後にもらうものという感覚が強いが障害年金のように20歳になればもらうことのできる年金給付もある。
公的年金の補償内容としては大体4通り
公的年金の補償
・ 障害年金・ 遺族年金・ 寡婦年金・ 死亡一時金
この中で、障害年金は病気や怪我で生活できない・働くことができない・働き方に制限があるといった場合にもらうことができる年金。
民間の保険で言うところの「所得補償保険」や「生命保険の後遺障害保険(特約)」などと同じようなものと考えて良いかもしれない。
後遺障害特約のついた保険はたくさんあるのでひとつの例として国民共済の「生きる安心タイプ」という後遺障害の補償が手厚い保険と国民年金加入者が受け取ることのできる障害基礎年金とを比べてみたい。
国民共済保険料と国民年金保険料の比較
・国民共済「生きる安心タイプ」の保険料
⇒2500円(払戻金がある場合がある)
・国民年金保険料
⇒15,250円(平成26年度・前納制度で割引がある)
約6.1倍の差がある。
ただし、国民年金保険料は全額税金控除の対象。
一方、国民共済のほうは最高4万円までしか税金控除の対象にならない。
とすると?実質的には・・・。
国民年金の保険料がゼロ。
国民共済保険料を実質ゼロにするためには、保険料が約1666円/つきでないと比較にならない。
とすると実際には補償額掛ける0.7倍弱。
国民共済「生きる安心タイプ」の死亡保障
・交通事故、不慮の事故で死亡した場合
⇒1000万円
ここに0.7をかけると700万円。
・病気で死亡した場合の死亡保障
⇒500万円
ここに0.7をかけると350万円
国民共済の「生きる安心タイプ」の後遺障害の補償
国民共済の「生きる安心タイプ」交通事故・不慮の事故で障害が残ったとき
・1級から3級の一部までの障害が残ったとき
⇒1000万円
ここに0.7をかけると700万円。
・6ヶ月間生存したとき
⇒500万円
ここに0.7をかけると350万円
ということで実際の比較する補償額は
*後遺障害後30年生きた場合年額約35万円。
*後遺障害後40年生きた場合年額26.25万円。
*後遺障害後50年生きた場合年額21万円。
・3級の一部から14級
⇒450万円から20万円
国民共済の「生きる安心タイプ」病気等で障害が残ったとき
・1級から3級の一部までの障害が残ったとき
⇒500万円
ここに0.7をかけると350万円。
・6ヶ月間生存したとき
⇒500万円
ここに0.7をかけると350万円。
ということで実際の比較する補償額は
*50歳で後遺障害になり80歳まで生きた場合(後遺障害後30年生きた場合)年額約23万円。
*後遺障害後40年生きた場合年額17.5万円。
*後遺障害後50年生きた場合年額14万円。
・特定の身体障害の状態
⇒100万円
*保険料の対象等級は国民共済独自の規定で障害年金や障害手帳の障害等級に必ずしも一致しない。
国民年金の障害年金と国民共済の後遺障害補償を比べると
国民年金障害年金の受給額
・1級障害と認定された場合
⇒年間
966,000円(プラス子の加算)。
18歳未満の子供が1人いる場合119万円。
・2級障害と認定された場合
⇒772,800円(+子の加算)
18歳未満の子供が1人いる場合99.68万円
国民共済の後遺障害補償額
国民共済の場合、交通事故で2級障害と認定され30年生存したケースだと補償内容は年額約35万円。
倍以上国民年金の補償内容のほうが手厚い保証であることがわかる。
民間の保険はあくまでプラスアルファと考えたほうがいい
一見お得そうに見える民間の同じような傷害保険でも、税金の控除などを考えると、公的年金制度のほうがお得な場合がほとんどだ。
民間の保険は公的保険・年金で足りないと思う部分を補うためにあると考えたほうがいい。
まして、年金保険料を払いたくない!民間の保険で十分って考え方は実は大きな損をしている計算になる。
小金もちの知恵
・障害年金のほうが民間の後遺障害保険よりお得。
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