介護休業制度が平成29年(2017年)1月1日から改正になった。
介護休業のどこが改正になったかちょっと見てみよう。
従来の介護休業制度
- 同一家族について連続3ヶ月間を限度として1回限り
- 休みを始める2週間前までに申し出。介護休暇は1日単位。
- 介護休業制度の対象となるのは雇用期間が1年以上の人。
- 雇用保険から賃金の40%が介護休業給付金として支給される。
平成29年1月1日からの介護休業制度
- 同一の対象家族については通算して93日(3ヶ月間)まで、要介護状態が生じるたびに1回ずつ、複数回に分けて介護休業を取得できる。
- 雇用保険からの介護休業給付金が67%に引き上げ。
- 介護のための残業免除制度・所定労働時間の短縮制度の新設。
- 介護休暇は半日単位。
なぜ今介護休業制度の改正となった?
なぜ、介護休業制度が今改正となったのかというと、
最大の原因は「介護休業習得率の低さ」。
4年前の調査で介護離職者の数が介護休業収得者を上回っていることから、現行の制度を利用しやすくした。
特に問題になっていたのが「同一家族について連続3ヶ月間を限度として1回限り」という制限。
育児は未来の予測がつくが、介護はいつ終わるかが予想がつかないため、従来の1回限りの介護休業では、使いにくいという現実的な問題があり、今回は「3回に分けての介護休業の習得が可能」となった。
介護休業の知名度の低さも
従来の介護休業の使いにくさも問題だが、さらに問題なのは「介護休業」そのものの知名度の低さ。
介護休業制度があるのはわかっていても「給料が出ない」「昇進等に差し支える」などで利用しない人もいる。
雇用保険で給付があるということを知らない人もいて、「無給では生活していけない」と介護休業を利用できない人もいる。
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