債権には、すでに発行されている債権を買う既発債というのがある。
でも、どうもこの既発債、最終的にどのくらい特になるのかピンとこない。
だって、新規の円建て債券なら額面100円で買って、満期まで持てば、損はしないのはすぐわかるけど、既発債の場合、額面より単価が高かったりするんだもん。
既発債は利率が同じでも購入単価などによって損得が変わる
利率が年2.03%だとしても、既発債の場合、年2.03%の利益が出るわけではない。
額面100円の債券が購入単価が106円の場合もあるし、99円の場合もある。
購入単価が99円の債券をかって満期償還まで持てば、当然、利益が出るけど、購入単価が額面より高い場合は、要注意。
既発債で大切なのは最終利回り
「最終利回り」は既発債を購入して、満期まで持った場合に1年間でどのくらいの利益になるかをパーセンテージで表したもの。
最終利回りを決めるのは「(表面)利率」「購入単価」「額面」「残存期間」。
表面利率とは
表面利率は「利率」または「クーポンレート」ともいわれている。
初めて債権が発行する時に、決まってくる利益率のこと。
額面と購入単価
額面は新発債の時の購入金額。額面100円の債券が、時間がたつにつれて、106円で取引されたり、99円で取引されたりする。
一回市場に出た債権の値段は日々変わる。
ので、額面100円の債券でも、購入時の値段(購入単価)は変わってくる。
残存期間
残存期間は「その債権の満期償還まであとどのくらいの期間があるか?」ということ。
最終利回りを計算してみよう
最終利回りの計算式は
{利率+(額面-購入単価)÷残存期間}÷購入単価×100=最終利回り
例えば、
- 表面利率2.03%
- 額面100円
- 購入単価106.41円
- 残存期間6.3年
の既発債の最終利回りは
{利率+(額面-購入単価)÷残存期間}÷購入単価×100
{2.03+(100-106.41)/6.3}106.41×100
{2.03+(100-6.41)/6.3}/106.41×100=0.95%
ということになる。
外貨建て既発債はもっと分かりにくい
円建て債券の場合、最終利回りを計算すれば、損得勘定がしやすいが、外貨建ての債券の場合、さらに為替の影響を受けたりするので、円建て債券よりはるかに損得が予想しにくい。
初心者はあまり外貨建て債券に手を出さないほうがいいかも。
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