里親制度と支給・公費負担

 世の中には、親に恵まれない子供がたくさんいる。

 で、この子供たちを引き取って育てるのが里親制度。

 里親というと、赤の他人の子供を養育する人と思いがちだが、祖父や祖母が孫を養育している場合でも、里親になれる。

 また、里親として公費の支給を受けることが出来る。

 何らかの事情があって、親戚の子供を育てている場合でも、里親と認められれば、里親制度でお金が支給される。

里親制度とは?

里親は、要保護児童(保護者の無い児童又は保護者に監護させることが不適当であると認められる児童)の養育を委託する制度。

里親の種類

 里親には養育里親・親族里親などいくつかの種類がある。

養育里親

 親族でない児童の養育を行う里親(従来の短期里親的養育<数日から1年以内程度の期間を限定した養育 も含む)。

 養育里親研修の受講が必要。

専門里親

 養育里親のうち、被虐待などの経験があったり、非行等の問題、障害のある児童など特に密接な家庭的援助を必要とする子どもを育てる里親。

 里子養育の経験か児童福祉事業従事経験、それに加え専門の研修の受講が必要。

  •  児童虐待等の行為により心身に有害な影響を受けた児童
  • 非行等の問題を有する児童
  • 身体障害、知的障害又は精神障害がある児童

 などが対象。

養子縁組を希望する里親

 養子縁組を前提として、『要保護児童:保護者のいない自動または保護者に監護させることが不適切であると認められる児童』の養育を行う。

親族里親

 預かる子どもの三親等内の親族で里親の認定を受けた者。

 ただし、扶養義務者でないおじ及びおばについては、親族里親ではなく、養育里親として法令の規定を適用。

  • 当該親族里親に扶養義務のある児童
  • 児童の両親その他当該児童を現に監護する者が死亡、行方不明、拘禁、入院等の状態となったことにより、これらの者により養育が期待できないこと 。

 などが対象児童の条件。

里親の認定基準

里親の認定等に関する省令(平成十四年九月五日厚生労働省令第115号)

一  心身ともに健全であること
 東京都里親認定基準【注釈1】の場合「心身ともに健全であること」とは、児童の養育に必要な「健全」さであり、障害や疾病を有していても、児童の養育に差支えがなければ、この要件を満たす。
 と解釈されている。

二  児童の養育についての理解及び熱意並びに児童に対する豊かな愛情を有していること。

三  経済的に困窮していないこと。

四  児童の養育に関し虐待等の問題がないと認められること。

五  法及び児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(平成十一年法律第52号)の規定により、罰金以上の刑に処せられたことがないこと。

 というのが法律的な要件。

独身者でも里親にはなれる

 独身者でも里親になれないという規定はない。

 ただし、独身者の場合には児童の養育に支障がないよう、

「児童の養育経験があること」
「保育士や保健師、看護士等の資格を有していること」(児童の養育・発達などについての知識や経験があること)
「里親希望者を補助する者として、子どもの養育に関わることができる20歳以上の子又は父母等が同居していること」(里親希望者の突発的事情・病気・事故等に対応できること)

 が条件として加わることがある(自治体による様子)。

里親制度で里親に支払われるお金

 里親になると、国から金銭的な援助手当てが出る。

里親に支給される手当

里親手当(月額)
⇒養育里親 72,000円(2人目以降 36,000円)
⇒専門里親 123,000円(2人目以降 87,000円)
親族里親・養子縁組を希望する里親には、里親手当が支給されない。
里親委託支度費
⇒42,600円(一件につき)
レスパイトケア費(年7日まで)
⇒5,500円(一日につき)

 里親手当は、平成21年度に引き上げられた。

 それ以前は、児童1人あたり、養育里親34,000円、専門里親90,200円。

 また、2011年9月の里親制度改正により、扶養義務がないおじ・おばなど3親等内の親族も「養育里親」として認められ、里親手当などが受給できるようになった。

養育費として支給されるもの

一般生活費
⇒乳児 54,000円、乳児以外 47,680円
期末一時金
⇒5,070円/年 年末における衣服などの購入費
医療費
 健康保険が適用される医療(初診料、薬代も含めて)については、里親の負担なし。
 医療機関で受診するときは、里子の保険証と書類(受信券)を病院の窓口に提出する。
幼稚園費 (平成21年度~)
⇒ 実費支給
保育園は入園料無料
入進学支度金
⇒小学1年生:39,500円(年額/1人)、中学1年生:46,100円(年額/1人)
学用品
⇒小学校:2,110円(月額/1人)、中学校:4,180円(月額/1人)
教材費、通学費
⇒実費支給
学習塾費、部活動費
⇒(平成21年度~) 実費(中学生を対象)
特別育成費
⇒公立高校:22,270円(月額/1人)、私立高校:32,970円(月額/1人)
⇒高等学校第1学年入学時(加算):58,500円(年額/1人)
学校給食費
⇒実費支給(対象:小学生・中学生)
見学旅行費
⇒小学校6年生:20,600円(年額/1人)、中学校3年生:55,900円(年額/1人)、高等学校3年生:108,200円(年額/1人)
就職、大学進学等支度費
⇒就職支度費:79,000円(1人一回)、大学進学等自立生活支度費:79,000円(1人一回)、特別基準(両親死亡等の場合の加算):137,510円

里親申請の窓口

 里親の認定申請は児童相談所を設置している自治体の長(知事、市長)へ行う。

 受付窓口は市役所・町役場など、または児童相談所。

 親戚の子供を引き取って養育したい思いはあるが、経済的に難しいという人などは、こういった里親に対する支給もあるし、養育費は公費負担もあるということを知ってもらいたい。

 ただし、お金目的で里親になるとか言うのは問題だけど。

コメント

  1. 里親になり子供を預かると国からお金がもらえる条件とは~ | ビハピ より:

    […] 、行方不明、拘禁、入院等の状態となったことにより、これらの者により養育が期待できないこと 。 などが対象児童の条件。 引用元-里親制度と支給・公費負担 | 身近なお金で得する話 […]