記事内に広告が含まれています。

戸籍謄本と戸籍抄本の違い

戸籍 家族・親族・戸籍・住民票・老後のお金・遺産・相続
戸籍

 戸籍謄本と戸籍抄本。

 いろいろな手続きに必要になるが、その違いがよくわからない。

 どこがどう違うのか?

 どんな項目が記載されているのか?

 整理してみよう。

PR

そもそも戸籍とは何なのか?

戸籍(こせき)とは、戸と呼ばれる家族集団単位で国民を登録する目的で作成される公文書である。

かつては東アジアの広い地域で存在していた。21世紀の現在では中華人民共和国(事実上形骸化している)と日本と中華民国(台湾)のみに現存する制度である。-wikipedia

 という、世界的に見て、希少な制度…。

 日本人としては、何だか衝撃的。

 戸籍って、どの国にもあるものだと思っていた。

戸籍の構成員

 結婚(または、希望で親の戸籍から抜ける)すると、一つの戸籍が出来上がる。

 ということで、一つの戸籍には「夫婦とその子供」が入っている。

 そして、戸籍には必ず夫婦どちらかの名前が戸籍の「筆頭者」となり、その下に妻または夫(配偶者)、子供の名前が入る。

 ある意味、日本の戸籍は「筆頭者」とその家族という扱い。

戸籍

戸籍

 海外ではどうかというと、国によって違いはあるが、家族関係を証明するための書類は「出生証明書」「婚姻証明書」「死亡証明書」など複数の書類が利用される。

 「出生証明書」には両親の名前が載る。

 「婚姻証明書」には配偶者の氏名、「死亡証明書」にはその人が死亡した年月日が載る。

 要は、家単位で管理するのではなく、あくまで、個人単位で管理されているという形が多いそうだ。

 家族単位で書類がある国でも、夫婦のどちらかが「筆頭者」という立場ではなく、夫婦・子供は平等に記載されるらしい。

PR

戸籍謄本は全員の情報・戸籍抄本は一部の人の情報

 戸籍謄本は「戸籍全部事項証明書」ともいわれ「同じ戸籍に入っている人全員の情報が載っている」

 戸籍抄本は「戸籍個人事項証明書」ともいわれ「同じ戸籍に入っている人の一部分の人の情報が載っている」

 この「全員分の情報が入っている」か「一部の人の情報だけか」が戸籍謄本と戸籍抄本の違いになる。

戸籍謄本=「戸籍全部事項証明書」
「同じ戸籍に入っている人全員の情報が載っている」 
戸籍抄本=「戸籍個人事項証明書」
「同じ戸籍に入っている人の一部分の人の情報が載っている」

戸籍謄本に記載されている内容

 戸籍謄本に記載されている内容にはどんなものがあるか見てみよう。

 下の図は、東京都北区の戸籍謄本の見本。

 「北区 太郎」「北区 花子」夫妻の戸籍謄本ということになる。

戸籍謄本

[戸籍謄本]

戸籍謄本の「本籍 氏名」

 戸籍謄本の一番初めに乗るのが「本籍地」。

 そして、「戸籍の筆頭者の氏名(姓名)」。

 例の場合、

  • 「本籍地」→「東京都北区王子本町一丁目15番地」
  • 「戸籍の筆頭者」→「北区 太郎」

 ということになる。

戸籍謄本の「本籍 氏名」-戸籍謄本

[戸籍謄本の「本籍 氏名」-戸籍謄本見本東京都北区]

戸籍事項と戸籍改製

 「本籍地」「戸籍の筆頭者の氏名(姓名)」の次に記載されているのが、「戸籍事項と戸籍改製」。

  • 改製日→結婚や分籍などで、戸籍筆頭者名義の戸籍が作成された日。
  • 改製事由→戸籍を作った理由。
「戸籍事項と戸籍改製」-戸籍謄本

[「戸籍事項と戸籍改製」-戸籍謄本見本東京都北区]

戸籍筆頭者の「戸籍に記録されている者」と「身分事項」

 「戸籍に記録されている者」「身分事項」は「戸籍筆頭者」の物と「戸籍筆頭者以外の人」の物とあるが、順番としては初めに「戸籍筆頭者の名・生年月日・父母」等の内容が書かれている。

戸籍筆頭者の「戸籍に記録されている者」と「身分事項」-戸籍謄本

[戸籍筆頭者の「戸籍に記録されている者」と「身分事項」-戸籍謄本見本東京都北区]

戸籍筆頭者の「戸籍に記録されている者」の内容

 「本籍地」「戸籍の筆頭者の氏名(姓名)」「戸籍事項と戸籍改製」の次に記載されているのが、「戸籍に記録されている者」という項目。

 項目の中には

  • 【名】→戸籍筆頭者の「名」
  • 【生年月日】→戸籍筆頭者の「生年月日」
  • 【配偶者区分】→妻か夫のどちらか?
  • 【父】→戸籍筆頭者の「父の氏名」
  • 【母】→戸籍筆頭者の「母の氏名」
  • 【続柄】→戸籍筆頭者の「父」「母」とどのような関係か

 といったものが記載されている。

戸籍筆頭者の「身分事項」

 身分事項の部分に記載されているのは、主に「戸籍筆頭者がいつどこで生まれ、本籍地は何処か、両親はだれか」という項目。

  • 出生→「戸籍筆頭者の生年月日・生まれた場所・出生届が出された日・出生届を出した人」
  • 婚姻→「戸籍筆頭者の両親の婚姻届けが出された日・戸籍筆頭者の両親の婚姻届けの届出人から見た配偶者の氏名・戸籍筆頭者の両親の本籍地(従前戸籍)と従前戸籍の筆頭者。

 というものが記載されている。

戸籍筆頭者の「身分事項」の後は配偶者の項目

 戸籍筆頭者の「身分事項」の後は配偶者の項目になる。

 戸籍筆頭者の場合と同様、配偶者の「戸籍に記録されている者」「身分事項」が記載されている。

配偶者の「戸籍に記録されている者」と「身分事項」-戸籍謄本

[配偶者の「戸籍に記録されている者」と「身分事項」-戸籍謄本見本東京都北区]

 子供ができると、配偶者の「戸籍に記録されている者」「身分事項」後に、出生順に子供の「戸籍に記録されている者」「身分事項」が記載されることになる。

戸籍抄本の記載事項

 戸籍抄本の記載事項も、謄本と同じに一番初めに乗るのが「本籍地」。

 そして、「戸籍の筆頭者の氏名(姓名)」。

 「戸籍に記録されている者」「身分事項」については、請求した人の物だけが記載される。

戸籍抄本

[戸籍抄本見本東京都北区]

戸籍謄本・戸籍抄本のポイント

戸籍謄本=「戸籍全部事項証明書」「同じ戸籍に入っている人全員の情報が載っている」 
戸籍抄本=「戸籍個人事項証明書」「同じ戸籍に入っている人の一部分の人の情報が載っている」
戸籍謄本には「本籍地」「戸籍の筆頭者」「戸籍が作られた日」「同一戸籍の人の名前・生年月日・その両親の名前や生年月日、本籍地」「死亡・離婚・分籍などによって戸籍から抜けた記録」などが記載されている。

コメント

タイトルとURLをコピーしました