サラリーマンなら、便利?な財形貯蓄。
「お金がたまらない」という人は、この財形貯蓄を大いに使うといいと思う。
というのは、財形貯蓄は、給料から天引きされる。
手元に天引きされた金額しかこないから、そのお金で生活する習慣がつく。
また、特典みたいなものもいくつかある。
その代わり、ペナルティもある。
財形の種類もいくつかあるので、まずは、その財形の種類から。
貯蓄型財形貯蓄と保険型財形貯蓄
財形貯蓄には、貯蓄型と保険型がある。
貯蓄型財形貯蓄
銀行や証券会社等で取扱う。
預貯金や公社債投信、株式投信等で積み立てる 。
ペイオフ(元本1千万円とその利息を保護する)は同じ銀行で財形と預金をしていた場合、合算される。
保険型財形貯蓄
保険会社等が取り扱う。
保険商品で積み立てる 。
財形貯蓄の種類
財形貯蓄制度は、「一般財形貯蓄」、「財形年金貯蓄」、「財形住宅貯蓄」の3種類がある。
利子等に対する非課税措置・低利な融資を利用できるなどのメリットがある。
一般財形貯蓄
貯蓄目的
⇒制限は無い
⇒制限は無い
年齢要件
⇒なし
⇒なし
積立期間
⇒3年以上。
⇒1年間は原則払い出しをしない。
⇒3年以上。
⇒1年間は原則払い出しをしない。
積立金額
⇒制限は無い
⇒制限は無い
引出し
⇒貯蓄開始から1年経過した後いつでも引出しは可能(企業により引出し日が限定されることもある)
⇒貯蓄開始から1年経過した後いつでも引出しは可能(企業により引出し日が限定されることもある)
解約
⇒いつでも可能
⇒いつでも可能
税金
⇒20.315%の源泉分離課税(税金の優遇処置なし)
⇒20.315%の源泉分離課税(税金の優遇処置なし)
預け入れ先
⇒1人で複数の金融機関と契約ができる(企業が複数の金融機関と契約している場合)
⇒1年間積み立てで、財形持家融資など低利の融資を受けることができる。
⇒1人で複数の金融機関と契約ができる(企業が複数の金融機関と契約している場合)
⇒1年間積み立てで、財形持家融資など低利の融資を受けることができる。
企業によっては、利子補給がある場合もある。
財形年金貯蓄
個人年金としての財形積み立て
年齢要件
⇒契約締結時に55歳未満であること
⇒契約締結時に55歳未満であること
積立期間
⇒5年以上
⇒5年以上
積立の中断
⇒2年間に限り中断可能
⇒2年間に限り中断可能
引出し
⇒満60歳以降に5年以上20年以内(保険商品の場合、終身受け取りもできる)
⇒満60歳以降に5年以上20年以内(保険商品の場合、終身受け取りもできる)
据置期間
⇒積立満了日から年金支払開始まで5年以内。
⇒積立満了日から年金支払開始まで5年以内。
預け入れ先
⇒1人1契約
⇒1人1契約
税金
⇒財形住宅貯蓄と合算して元利合計550万円まで非課税。
⇒財形住宅貯蓄と合算して元利合計550万円まで非課税。
⇒生命保険と損害保険の保険料、生命共済の共済掛金等については元本385万円まで非課税。
1年間積み立てで、財形持家融資など低利の融資を受けることができる。
目的外に引き出すと
⇒貯蓄型→ 過去5年間の利子に対して20.315%の源泉分離課税。
⇒保険型→積立開始からの利子全額が一時所得扱いになる。
⇒一定の条件での払い出しの場合、年金として受け取らなくても非課税になる場合がある。
⇒貯蓄型→ 過去5年間の利子に対して20.315%の源泉分離課税。
⇒保険型→積立開始からの利子全額が一時所得扱いになる。
⇒一定の条件での払い出しの場合、年金として受け取らなくても非課税になる場合がある。
財形住宅貯蓄
マイホーム購入資金・リフォームが目的の財形貯蓄。
•住宅の建設
•住宅の購入(新築・中古を問わず、一戸建て・マンション共に可)
•工事費が75万円を超えるリフォームなど
年齢要件
⇒契約締結時に55歳未満であること
⇒契約締結時に55歳未満であること
積立期間
⇒5年以上
⇒5年以上
積立の中断
⇒2年間に限り中断可能
⇒2年間に限り中断可能
引出し
⇒満60歳以降、5年以上年金として受け取る。
⇒満60歳以降、5年以上年金として受け取る。
据置期間
⇒積立満了日から年金支払開始まで5年以内。
⇒積立満了日から年金支払開始まで5年以内。
預け入れ先
⇒1人1契約
⇒1人1契約
財形住宅貯蓄と合算して、元利合計550万円まで非課税。
1年間積み立てで、財形持家融資など低利の融資を受けることができる。
目的外に引き出すと
⇒貯蓄型→ 過去5年間の利子に対して20.315%の源泉分離課税。
⇒保険型→積立開始からの利子全額が一時所得扱いになる。
⇒一定の条件での払い出しの場合、住宅資金として受け取らなくても非課税になる場合がある。
⇒貯蓄型→ 過去5年間の利子に対して20.315%の源泉分離課税。
⇒保険型→積立開始からの利子全額が一時所得扱いになる。
⇒一定の条件での払い出しの場合、住宅資金として受け取らなくても非課税になる場合がある。
財形住宅貯蓄払い出し時非課税の条件
財形住宅貯蓄払い出し時非課税の条件は建設・購入・リフォームするマイホームが以下のものであること。
- 床面積が50m2以上のもの。
- 中古住宅の場合は、20年(耐火構造は25年)以内に建設されたもの。
または、一定の耐震基準を満たすもの。 - 建設・購入する住宅に勤労者自身が住むこと。
単身赴任の場合は、家族の住む家。 - リフォームの場合、工事後の住宅の床面積が50m2以上であること。
- リフォームの場合、当該工事費用の総額が75万円を超えること。
財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄の目的外払い出しの非課税条件
財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄には原則目的外の払い出しの場合非課税扱いにならない。
が、以下の条件を満たしたときは利子が非課税になる場合がある。
(H29年4月1日以降の払い出しから適応)
本⼈または⽣計を⼀にする親族が所有する家屋が災害等による被害を受けた場合
本⼈または⽣計を⼀にする親族に対して⽀払った医療費の年間合計額が200万円を超えた場合
本⼈が所得税法上の⼀定の寡婦⼜は寡夫に該当することとなった場合
本⼈が所得税法上の特別障害者に該当することとなった場合
本⼈が雇⽤保険の特定受給資格者または特定理由離職者に該当することとなった場合
財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄の目的外払い出しを非課税とするためには、
- 貯蓄を⾏っている⽅の住所地の税務署に払い出しの理由が⽣じた⽇から11ヶ⽉以内に確認を受けるための申出を⾏う。
- 理由が⽣じた⽇から1年以内に払出しを⾏う
問い合わせは住所地の税務署となる。
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