自分の子供だと思っていたのに、実は子供は別の人の子供だった!
こんな場合、法律的には、正式な婚姻をしていた間に妊娠した子供の父親は実の父親とみなされる。
ので、そのまま放置すると、血のつながりのない子供が法定相続人になってしまったりと、いろいろ不都合が生じる。
まあ、『血のつながりがあろうとなかろうと、自分の子供だ』と言い切れる太っ腹な人は良いけど。
本人がよくても死んだ後の揉め事の元になる可能性もあるし。
子供が生まれて1年以内なら、「嫡出否認の調停」の申立て、あるいは「嫡出否認の訴え」の提起をすることによって、親子関係を確定できる(民法777条)。
でも、何年も育てた後に『自分の子供じゃなかった』となったら?
こんな場合は、「親子関係の不存在」の確認を求める調停という手段がある。
調停というからには、当事者同士の合意が必要。
「親子関係の不存在」の確認を求める調停で合意ができない場合、親子関係不存在確認訴訟という訴訟を起こすことになる。
親子関係不存在確認訴訟
民法には親子関係不存在確認訴訟についての規定はない。
しかし、このような訴訟は判例によって認められている。
調停が成立すると、合意に相当する審判が為され、確定すれば確定判決と同じ効力をもつ。
親子関係不存在確認訴訟は、確認の利益が認められる限り、誰からでも、また民法777条の1年の提訴期間の制限に服することなく提起できる。
当事者である親又は子の一方が死亡している時は他方は検察官を相手に訴えを提起することもできる。
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