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境界層制度って生活保護と違うんですか?

生活保護 公的保障(健康保険・年金・雇用保険・生活保護・災害時の補償)
生活保護

 境界層制度なんていう制度、皆さん知ってる?

 生活保護のようで生活保護じゃない境界層制度っていったい何?

 どんな効果がある?

 境界層制度は主に、介護保険のサービスに関係してくる生活保護法による制度のことらしい。

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介護保険料や高額介護サービス費の上限額・施設利用時の料金は収入によって決まる

 介護保険料や高額介護サービス費の上限額・施設利用時の料金は収入によって決まる。

介護施設に入ったときにかかるお金は収入と預貯金によって決まる

 特別養護老人ホームや老人保健施設に入所する場合の費用・ショートスティ利用料金は、入所する人の収入と預貯金の額によって決まってくる。

 5段階(令和3年以前は4段階)に分けられていて、これを所得段階という。

 この所得段階に応じて、介護施設(特別養護老人ホーム・老人保健施設)の利用負担の上限額(負担限度額)が決められる。

第1段階

生活保護受給者または、所属する世帯全員が市町村民税非課税で老齢福祉年金(障害年金・遺族年金)受給者。
預貯金の合計が単身者の場合1,000万円以下、配偶者有の場合は配偶者の預貯金と合わせ2,000万円以下

第2段階

所属する世帯全員が市町村民税非課税で、かつ課税年金収入額と合計所得年金額が80万円以下。
預貯金の合計が単身者の場合650万円以下、配偶者有の場合は配偶者の預貯金と合わせ 1,650万円以下

第3段階①

所属する世帯全員が市町村民税非課税で、年金収入+合計所得金額80超え~120万円以下 。
預貯金の合計が単身者の場合550万円以下 、配偶者有の場合は配偶者の預貯金と合わせ1,550万円以下。

第3段階②

所属する世帯全員が市町村民税非課税で、年金収入+合計所得金額120万円超 。
預貯金の合計が単身者の場合500万円以下 、配偶者有の場合は配偶者の預貯金と合わせ1,500万円以下。

第4段階

課税世帯で、第2・第3段階に属さない。

 ただし高齢者二人暮らし世帯などで、一人が施設に入所しその利用料を負担すると自宅で暮らす方の生活が困難になると市町村が認めた場合は、利用者負担第3段階になる。

介護保険料や高額介護サービス費の上限額も収入によって決まる

 介護保険料や高額介護サービス費の上限額も収入によって違う。

 介護保険料は17段階。

 高額介護サービス費は6段階。

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生活保護のようで生活保護じゃない境界層制度

 資産がない人でちょっとだけ厚生年金をもらっている。

 なんて人は、通常の所得段階に照らし合わせた利用負担の上限額(負担限度額)だと、介護保険サービスを使うことができないケースが出てくる。

 こんな場合に使えるのが、境界層制度。

境界層制度は介護保険サービスの自己負担を減らす制度

 介護保険サービスの利用料や介護保険料を通常の所得段階に照らし合わせた利用負担の上限額(負担限度額)に応じて払うと、生活保護を受けないといけなくなるというような人の自己負担を減らし、生活保護を受けずに済むようにするもの。

境界層制度の仕組み

 「境界層」であると認められると下の1から5の順番に、生活保護を受けるような首位順で亡くなるまで、負担軽減が適応される。

1.徴収権消滅分の保険料があっても給付額の減額を行わない。
2.介護保険施設サービス等の居住費(滞在費)の負担限度額をより低い段階とする。
3.介護保険施設サービス等の食費の負担限度額をより低い段階とする。
4.高額介護サービス費を算出する際の負担上限額の段階を下げる。
5.介護保険料の所得段階をより低い段階にして負担額を軽減する。

境界層制度の手続き

 境界層制度の手続きは、生活保護を申請するところから始まる。

  1. 生活保護の申請
  2. 資産調査
  3. 他法活用(境界層措置)により生活保護却下
  4. 境界層該当証明書の発行

 で、介護施設の施設費用(負担限度額)や保険料が所得に応じて安くなる。

 高額介護サービス費の上限額も下がる。

 いったん、生活保護を申請する形なので、基本的には資産(預金とか掛け捨て以外の保険・資産価値のある不動産・動産など)がある人は使えない。

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